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カタルシスとは?効果、仕事で役立つ場面、具体例などを紹介
【この記事の要約】「カタルシス」という言葉は、心理学用語として使われてきたもので、心の中に溜まってしまったネガティブな感情を開放(解放)することで、心に存在する重苦しい嫌な気分が浄化されることを意味します。最近では、ビジネスシーンでも活用されています。
カタルシス効果とは、自分の心の中に閉じ込めてきたネガティブな気持ちを吐露していくことで、安心感を得たり心にゆとりを取り戻したりすることです。この効果は、誰かと話すことで得られることが多いですが、本を読んだり映画を見たりすることで自身の感情を整理し、折り合いがついたときにも得られます。
カタルシス効果には、「心にゆとり」を作るという目的があります。現代社会では、テレワークやSNSが普及し、直接会って話さなくても簡単に代替手段を使ってコミュニケーションが取れるようになりました。しかし、その反面、人と人との「ぬくもり」を感じながら意思疎通をはかるという機会が少なくなり、人間関係も希薄になったといわれます。そのため、カタルシス効果を活用することで、心の健康状態を維持し、ストレス性の疾患やメンタル不調を予防することが可能です。
ビジネスにおいても、カタルシス効果は有効に活用できます。営業職では、お客様のネガティブな感情に基づく悩みや不満を誠実に受け止めることで、お客様にカタルシスが起こり、商談がスムーズに進むことがあります。コールセンタースタッフは、お客様の「伝えたい」という気持ちを受け止め、理解することで、お客様のカタルシスが起こり、対応がスムーズになることがあります。販売職では、お客様の伝えたい気持ちをいち早く察知して、理解することで、お客様の心の中に「わかってもらえた」というカタルシスが起こり、信頼関係が生まれます。人事担当は、面接中の応募者の話を丁寧に傾聴することで、応募者に「言いたいことは言えた」という満足感とともにカタルシスが起こり、その企業に対してマイナスの印象は少なくなります。
カタルシス効果を引き出すためには、環境面と心理面からアプローチすることが大切です。自分が話を聴いてカタルシス効果を引き出す場合は、話している内容が他人に知られず、できるだけ対面で話を聴けるような時間や場所を設定することが重要です。また、自分のことをいかに信頼してもらえるかがカギとなります。自分でカタルシス効果を得る場合は、誰からも邪魔されず、リラックスできる場所と時間を確保し、自分の世界に入っていける環境があると良いでしょう。
カタルシス効果を引き出すためにはスキルも必要です。自分が話を聴いてカタルシス効果を引き出す場合は、話し手がどのような感情や気持ちを表現しても受け止め、共感するように、相手の話に耳を傾ける(傾聴する)ことに努めます。自分でカタルシス効果を得る場合は、自分の心がリラックスしていると感じた経験があれば、その感覚を再現できるようになると良いでしょう。
以上のように、カタルシスはさまざまなビジネスシーンで活用できます。仕事上でカタルシスを活用するためには、ご自身の心の状態が安定していることが大切です。必要最小限のコミュニケーションをとることに努めるのではなく、普段から自分の感情や気持ちを抱え込まないように注意しながら、カタルシスが目指す「ゆとりある心の状態」をもって業務にあたりたいものです。