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OFF-JTとは?<意味がわかる!>OJTとの違い、成功させるポイントを紹介
【この記事の要約】OFF-JT(Off The Job Training)は、職場から離れて行う職業指導手法で、部門内研修や全社研修として実施されます。一般的には対象者を1カ所に集めた対面での集合形式またはオンライン形式で、業務に関する教育を行います。講師は、一般的に社外の研修講師や社内インストラクターなどの上司以外の者が行い、受講者は理論を学習したり、模擬的な実習やロール・プレイなど実践を想定した内容を学んだりします。
一方、OJT(On The Job Training)は企業内で行われる個別指導として実施され、上司や先輩によって行われ、実際の業務を通して実践の中で仕事を学びます。OFF-JTとOJTはそれぞれ異なるメリットを持ち、適切に使い分けることが重要です。
OFF-JTは、実際の業務に求められる基礎知識やビジネススキル、ビジネスマインドなど、実務を行うための準備段階として必要とされるものの習得を目指します。また、専門性の高い外部講師にOFF-JTを担当してもらうことで、業務上必要な知識のアップデートを図ることもできます。
OFF-JTとOJTのメリットを挙げると、OFF-JTでは全社もしくは部門として均一に基礎知識をインプットでき、業務に必要な基礎知識や理論を事前に学ぶことでOJTや実務に移行した際に理解が進みやすくなります。また、他部署の人とのコミュニケーションの場にもなります。一方、OJTではOFF-JTで学んだことをすぐに実践の場で活かすことができ、自社社員がOJTを担当すると、研修費用を節約することができます。
しかし、OFF-JTがうまくいかない理由として、実践につながるOFF-JTプログラムが実施されていない、またはOFF-JTの実施自体が形骸化してしまっていることが挙げられます。OFF-JTを成功させるためのポイントとして、受講後の共有できる場作りやオンラインの活用、業務としてOFF-JTを受講するという風土を作る、適切なタイミングでOFF-JTを取り入れてキャリアプランニングを行う、教育訓練給付制度を活用した能力開発の促進を行う、などが挙げられます。
特に、受講後に得た知識や経験をどう活用するのかが大切で、どのように業務に活かしていくのかを個人でまとめるレポートを提出させるような「形だけ」の振り返りではなく、学んだことについて話し合う場を設けたり、学んだことを実践するために具体的な目標を設定して共有できるようにすると実務に役立つ機会が増えます。
また、日々の業務に追われる状態が続くと、どうしてもそちらに目がいきがちとなってしまいます。しかし、目の前で起こっていることだけに集中していると未知の出来事に対応するための備えができません。そのような事態を防ぐためにも、「今後の仕事を効率よくスムーズに進めるため、いまの時間を学びに使う」など、OFF-JTに参加することが将来に役立つという風土を作りましょう。
さらに、IT化の進展や国際競争が激化する時代の中で、企業はビジネスモデルや事業内容の大胆な変化を迫られてきています。このような環境の変化の中で、従業員が自らのキャリアについて立ち止まって考える「気づきの機会」が必要であるといわれています。中長期的な視点で従業員一人ひとりが自分の将来を見据えた目標を立て、それらを実現するための取り組みとしてOFF-JTを活用していくことができれば、企業の生産性の向上と従業員のキャリアの充実を両立することにもつながるため、効果的です。
最後に、厚生労働省の「教育訓練給付金」制度を活用することで、企業は従業員のスキルアップを促進し、人材育成のコストを抑えることができます。この制度は、企業が従業員に対して行う教育訓練に対して一部の給付金が支給されるもので、OFF-JTの導入や運用にあたっては、この制度を活用することが推奨されています。
以上のように、OFF-JTとOJTはそれぞれ異なる特性とメリットを持ち、適切に組み合わせることで企業の人材育成に大きな効果を発揮します。それぞれの特性を理解し、適切な教育訓練を設計・実施することで、企業の成長とともに従業員一人ひとりの成長を促進することが可能です。